こどもの虫歯治療について

歯の豆知識目次

放っておくと怖い歯周病口臭の原因は？電動歯ブラシについてこどもの虫歯治療について舌のコケは取った方がいいの？だんだん入れ歯が合わなくなってくるのはなぜ？歯の一部が白くなっているのは何？保険診療と自費診療の違いは歯ブラシはどのくらいで新しいものと替えたらいいの？歯垢と歯石の違いは？

3歳以降のお子様は、指示を理解することが十分にできるようになるため、我慢して治療を頑張れるようになる目安が3歳頃と言われています。
身体的な成長を含め発達には個人差があり、苦手なことにも個人差があるため、3歳以上でも、恐怖心が強い場合は無理強いすることはありません。
“歯科医院は怖い場所”と刷り込まれてしまうと、生涯にわたって歯科受診を避ける傾向になりかねません。
では、実際にお子様が虫歯になった場合の治療方法についてご紹介いたします。
あくまでも目安ではありますが、協力的に治療ができると言われている3歳の年齢を基準にご説明いたします。

お子様が虫歯になった場合の治療方法

３歳未満の場合: 虫歯治療では、感染歯質を除去します。通常は高速回転の切削器具で短時間に切削しますが、小さなお子様の場合、手用の器具で除去できる範囲を取り除きます。その後、負担の少ない虫歯の進行を抑える薬を塗布します。虫歯の進行を抑制することで歯の再石灰化が期待できますが、塗布した歯質が黒くなるといった審美的な問題があります。治療に協力できるようになったら白い材料に置き換えることが可能です。

３歳以降: 小さな虫歯は、感染歯質を切削し歯質と同系色のレジンを充填します。
大きな虫歯予は、金属のかぶせ物をします。虫歯が神経まで達している場合には、神経の治療を先行します。乳歯は生え変わるから大丈夫と思われる方もいらっしゃいますが、大きな歯質の欠損を放置すると、隣の歯が前方に傾斜することや、咬み合う歯が歯槽骨からわずかに上がってきてしまうなど、咬み合わせの不正が起こりやすくなります。
虫歯が進行し、生え変わり時期を待たずに抜歯となった場合は、保隙装置といって固定式や取り外し式の装置により、歯が抜けたスペースを保持し、永久歯のスペースを確保します。

虫歯治療は、お子様の発達に考慮して行うことが重要です。治療はお子様の協力が必要になるため低年齢から健診などを活用し、歯科受診に慣れておくことをお勧めします。フッ化物塗布やシーラントなど虫歯予防の処置を受けることもお勧めです。